「将来何になりたいですか？」
この質問に明確に答えられる若者はどれだけいるでしょうか。多くの若者、いや中高年代層であり、VUCAの時代の今、将来に悩み、正解を求めてさまよっています。
特に人生の大半を占める”仕事”は何をすればよいのかわからないという方が多いでしょう。
今日はそんな方たちに向けて、思い切った提案をしたいと思います。「人生に番狂わせを起こしたいなら、とりあえず営業職に就け！」
営業はすべての仕事の基本になる
ビジネスの本質は突き詰めれば「価値の交換」です。そしてその最前線で価値を伝え、交換を促進するのが営業という仕事なのです。
大学で何を学んだか、どんな資格を持っているかに関わらず、社会に出れば誰もが自分の価値を他者に伝える必要があります。
就職活動、昇進、プロジェクトの提案、さらには恋愛においてさえ、自分の価値を相手に理解してもらうスキルが求められます。これこそが営業の本質なのです。
世界的な経営者の多くも営業経験者が少なくありません。彼らが成功したのは単に製品知識があったからではなく、その価値を他者に伝え、行動を促す力を持っていたからです。
プログラマーとして優秀でも、自分の作ったソフトウェアの価値を伝えられなければ誰も使ってくれません。医師として腕が良くても、患者に治療の必要性を納得させられなければ信頼関係は築けません。どんな職業にも営業マインドは不可欠なのです。
スキルがなくても稼げる、唯一の職種
「でも私には特別なスキルがない」
そう思っている若者こそ、営業職が最適です。
営業は他の職種と比べて特殊な技術的前提条件が少なく、未経験者でも挑戦できる門戸の広さがあります。
営業の世界では、学歴やこれまでの経歴よりも「今どれだけ結果を出せるか」で評価されます。これは若者にとって大きなチャンスです。年功序列を飛び越え、実力次第で短期間で高収入を得られる可能性があるのです。
もちろん営業には独自のスキルセットが存在します。しかしそれらは現場で学べるものが多く、何より「人間力」—つまり相手の話をきちんと聞き、信頼関係を築き、適切なタイミングで的確な提案をする力—が重視されます。
これは学校で学ぶことよりも、実践の中で磨かれるものなのです。
営業職から広がる多様なキャリアパス
営業職の魅力は、そこから派生する多様なキャリアパスにもあります。
実際に私の周りを見渡しても、営業からスタートした人たちの現在の職種は実に多様です。
IT営業からWebマーケターに転身した人、法人営業の経験を活かして独立コンサルタントになった人、営業で培った人脈を元手に起業した人など、その可能性は無限大と言っても過言ではありません。
番狂犬も教育系営業からマーケティングやWeb制作などの分野に裾野を広げました。
営業職は業界の最前線で働くため、ビジネスのダイナミズムを肌で感じ取れます。
この経験は多様な業界を理解する土台となり、異業種への転職や新規事業の立ち上げにも役立つのです。
説得力、交渉力、プレゼンテーション能力、そして何より人間関係を構築するスキルは、どんな職場でも求められる普遍的な武器になります。そして当然人脈という大きな強みも持つことができます。
「営業上がり」という経歴は、多くの場面で強みになるのです。
営業職の種類と特性
営業といっても一様ではありません。自分に合った営業スタイルを見つけることが成功の鍵です。
法人営業（B2B）は企業向けの営業で、提案力や専門知識が求められます。長期的な関係構築が重要で、一件の契約金額が大きい傾向があります。この道を極めれば、大企業の重役と対等に渡り合える度胸と知識、交渉力を身につけることができます。
個人営業（B2C）は一般消費者向けの営業です。即断即決が多く、感情に訴える力が重要になります。「この人から買いたい」と思わせる人間的魅力が試されます。実は営業の花形とも言える分野で、成功すれば高収入も期待できるでしょう。
新規開拓営業は、新たな顧客を獲得する役割です。100回断られて1回成約することもざらにある世界ですが、そこで諦めなかった人だけが大きな果実を手にできます。「メンタルの鍛え方を知りたいなら、新規開拓営業の3ヶ月でマスターできますよ」と冗談交じりに言われるほど、精神力が鍛えられる職種です。
インサイドセールスはオフィス内で電話やオンラインを駆使して行う営業です。昨今のリモートワーク時代に相性がよく、データ分析などのデジタルスキルも身につきます。営業が苦手な理系の方にもおすすめの入門編です。
フィールドセールスは訪問型の営業で、顧客先に直接足を運びます。ガッツと体力が必要ですが、顧客との関係性が深まり、仕事の達成感も大きいです。飛び込み営業の苦労話は、後々の人生の武勇伝になること間違いなしです。
営業から始める人生逆転のロードマップ
営業職に就いたら、最初の3年間で次のスキルを意識的に磨きましょう。
1年目は「商品知識」と「傾聴力」を徹底的に鍛えます。どれだけ話が上手くても、商品を理解していなければ信頼は得られません。また、顧客の本当のニーズを聞き出す力は営業の基本中の基本です。初めのうちは「黙って聞く」練習から始めるとよいでしょう。
2年目は「提案力」を磨きます。単に商品を売るのではなく、顧客の課題解決に貢献できるソリューションを提案できるようになりましょう。この段階になると、「あの営業マンに任せておけば間違いない」と顧客から信頼される存在になっているはずです。
3年目は「チーム構築力」を身につけます。一人で成果を上げるだけでなく、組織の中で周囲を巻き込む力を持てば、キャリアの幅は一気に広がります。この頃になると、後輩に教える立場になり、自分の知識が整理され、さらなる成長につながるでしょう。
最後に伝えたいこと
「とりあえず」という言葉には消極的なニュアンスがあるかもしれません。
しかし実は「とりあえずやってみる」という勇気が人生を変えることがあります。
特に若いうちは、失敗してもやり直しがききます。
むしろ失敗から学ぶことこそが、かけがえのない財産になります。営業職は失敗と成功の両方を短期間で経験できる数少ない職種です。
社会人になって「あの時、もっと冒険すればよかった」と後悔する人は多いですが、「あの時、安全な道を選ばなければよかった」と後悔する人はほとんどいません。
若さという武器がある今こそ、思い切った選択をしてみてはいかがでしょうか。
人生に大きな番狂わせを起こしたいなら、まずは行動することです。営業職はその絶好のスタート地点になるでしょう。
営業職に飛び込む際のアドバイス
最後に、営業職に挑戦する際のアドバイスを少しします。。
業界選びは重要です。今後成長が見込まれる業界か、自分が本当に興味を持てる製品やサービスかを考えましょう。どんなに営業スキルが高くても、自分が価値を感じられないものを心から勧めることはできません。
面接では「粘り強さ」「学習意欲」「コミュニケーション能力」をアピールしましょう。
特に未経験者は過去の経験から、これらの素質をどう発揮してきたかを具体的に伝えることが大切です。
貴方のエネルギーを武器に、ぜひ営業の世界に飛び込んでみてください。
